今年もたくさんのご来場、誠に有難うございました。
さて、先週に続きまして「風変わりなコース」のお話。
1778年ロンドン「ドルリー・レーン劇場」リチャード・ブリンズリー・シェリダン氏は、ここを「劇場カントリークラブ?」とイメージし、ついに記念すべきスタートをした。
1番2番と進み、3番ホールからのスタートは楽屋裏が舞台となる。狭い通路をくねくねと打ち進み、大部屋俳優の楽屋前でまずカップインすると、次に通路の奥に位置する花形俳優の更衣室で4番ホールが終了する。
ランプの照明が暗い(誰にも知られてはならなかった)ため、両目をこすりながらの苦闘が続く。
5番からは客席が使われた。ボールは椅子の下に潜ったかと思うと、不意に方向を変えて彼を悩ませた。
ゲームは続き、いよいよフィナーレの9番。
一度ボールを拾い上げて3階正面の通路まで持って上がると、そこから正面舞台のブ厚いカーテン目掛けて思い切りひっぱたく。
うまくいった場合、ボールはカーテンがクッションになって舞台に落下する。それをカップに沈めてゲーム終了となる。
狂気に憑かれた彼は気づかなかったが、ゲームの一部始終は、脚本部の青年たちにしっかり見届けられていた。
新聞に彼の劇場時代の狂態が暴露されてロンドン中の笑い物になってしまった。
マスター室 大島
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